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フィリピン人によるレンタル品整備支援

Updated: May 19, 2020


フィリピンへの展開を目指すR社とフィリピン人M君 ‐ 外国人材アクセス.com
フィリピンへの展開を目指すR社とフィリピン人M君 ‐ 外国人材アクセス.com

R社は建機やマテハン(重量物の輸送、移動、据付、設置用機材)のリース、レンタルを行う千葉の会社です。数十トンの資材を持ち上げるチェーンブロックやジャッキ、ローラーから加工機材、電動工具、計測機材、照明機器まで建設現場や工場、輸送作業で必要とされる機材を北は北海道から南は九州まで営業所を通じて貸し出しています。


同社の強みとして、自工場を持ち、貸し出した機材の定期的な保守整備から都度の修理までを自前でタイムリーに行える点があげられます。 

一方、建機やマテハンの製造会社の方で新技術、新製品をリリースしていくと、それらに代替され陳腐化していく機材も出てきます。 そのため、R社では「整備はされているので使えるにもかかわらず廃棄するにはもったいない」という問題意識がかねてより生まれ、そういった中古機材を海外に転売できないかという思いがR社に芽生えています。


そんな中、フィリピンでの建設ラッシュの話を耳にしたR社幹部は、比較的日本に近く、親日的でかつ英語が通じるフィリピンへ同社で不要となった中古機材を輸出し、売り抜くか或いは現地にてレンタル事業を展開できないか検討を開始しました。 そしてそのためにまずはフィリピン人社員採用の可能性を検討すべく弊社に打診があったのです。


当社に元々求職登録をしていたフィリピン人のM君はそれまで神奈川県の大手自動車メーカーで設計から部品調達まで担う部署に派遣される派遣技術者として働いていました。 M君としては派遣社員ではなく正社員のステータスを希望することと、日本と海外をつなぐ仕事への転職を希望していました。 そのため、自腹でMBA(経営修士)の通信講座も取っています。そこでR社の求人を紹介したところ興味ありとのことでR社に紹介することになりました。


最初の面接ではR社から上述のフィリピンでの将来計画の説明を受け、採用された場合には日本で取扱製品の整備、修理作業を習得したうえでフィリピンにおける事業開拓のチームの一員となる旨の方針を伺いました。 M君もまったく異存はなく、次の面接ではR社の工場に行ってM君にレンタル機材の整備を体験してもらうことになりました。また、R社からM君に対し、フィリピンにおける大型建築プロジェクトの状況と、建機、マテハン機材のレンタル会社の存在を調べるという宿題も出されました。

その後、M君はインターネットや知人を通じ情報を集め、R社の宿題に対するレポートをきちんとまとめたことからそれをR社に送付し、工場見学のアポイントを取りました。


ところが当日待ち合わせ時間の間際になってM君から連絡があり、業務の都合で半休(半日の休暇)が取れなかったとのこと、ドタキャンとなってしまいました。 R社には弊社からお詫びし、返す刀でM君にドタキャンは大変失礼であり注意するようにと警告しました。これに対し、M君は突然R社の求職は止めると言い出したのです。 

弊社では、M君がてっきり転職先として二股、三股かけていて、他の会社の内定が同じタイミングで出たのでそちらに行くという意味での辞退と感じました。それならそうでその旨を含めてお詫びかたがたR社に状況説明するようにM君に促したところ、M君からは「緊急な社業要請でオフィスを抜けられなくなり、工場見学に行けませんでした。R社では大層気分を害されたでしょうから自分の就職の可能性は潰えたと思い辞退しました」との返事がありました。 

ドタキャンの理由がそういったことならむしろ仕事に対する責任感として評価できるし、R社への思いが変わっていないのであればR社も受け入れてくれるはずとM君を説得し、R社に経緯を説明の上、改めて工場見学のアポイントを頂きました。 


工場見学ではM君はレンタル機材の整備を実体験し、その様子にR社の幹部も「彼はこの仕事に向いているね」と言われるほど相性が良い印象を与えました。 その結果、採用が決まり、転職手続きと、神奈川県伊勢原市から千葉県浦安市への引っ越しを終え、無事R社の一員として頑張っています。


日本人以上に相手の面子や感情を気にする面を持っているフィリピン人のM君がR社で成長し、母国と日本の間の懸け橋となることを期待しています。


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