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高学歴の40代のミャンマー人材

Updated: Oct 9, 2020



ミャンマー生まれのLさんは少女時代から読書好きで、家で多くの本を読んできました。

あるとき出合った本に“日本”という国の紹介がありました。その紹介の中で、富士山と新幹線の記述が特に印象に残りいずれはこの“日本”という国を旅してみたいと思ったそうです。

それでも勉強が楽しくてミャンマーの大学で化学の学士、修士、博士を修了しました。 

その後、アジアの優秀な人材向けの奨学金プログラムによりフィリピンの大学で修士を得て、母国に戻り大学で講師となり、若い学生の指導を行いました。そしてついに夢を果たすべく日本に来るチャンスをつかみました。東京工業大学の化学工学の博士課程に留学する奨学金のチャンスを得たのです。


フィリピン留学時代に知り合って結婚したフィリピン人の旦那様と共に来日したのが8年前でした。旦那様の勤め先が岐阜となったため、Lさんも中京地区の職を探し三重県桑名市にあるメーカーでの職を得ました。このメーカーに多く務める外国人材の人事管理が主な仕事です。憧れの日本に居を構えたLさんはそこから日本中を旅行しまくります。北は北海道から南は九州、沖縄まで。その中でも大好きな富士山と新幹線は欠かせないようです。


一方、仕事についてはもちろん彼女の夢は学士、修士、博士で一貫して学び、実験で体得してきた化学工学の知識とスキルを活かした創造的な仕事です。弊社の求職問い合わせにコンタクトしてきた時点で既に40代であり、またここまで高学歴な人材を中小企業で必要とするか悩みましたが弊社の過去のお取引先を数多検討した結果、埼玉にあるメッキ専門会社のN社が思い浮かび、早速社長に紹介しました。同社は楽器や貴金属など複雑で小型の形状の金属に金、銀、銅、合金のメッキを丁寧に施してその質の高さで評判を呼んでいます。


ただ、その強みは新たな手法、素材、分野への飽くなき挑戦にあり、現状維持を良しとしない社風にあります。この点でLさんの知識と実験を通じた新たな発見を目指す姿勢がマッチするのではと感じたのです。実際にN社にLさんを連れて面接した際にはN社社長はもとより技術部の社員にいたるまで皆相性が良く(化学だけにケミストリーが合う)、とても良く馴染んでいる様子が伝わってきました。


また、生産現場や開発現場でもLさんは極めて多くの質問を投げかけ、理解の深さと共に、自らが研究などを通じ貢献できそうな分野を探ろうとする意図が理解できました。N社に無事に採用されたLさんがN社の将来を担うような研究開発に貢献していくことが大いに期待されます。

 
 
 

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